2009年12月18日 (金)

科学的なフルート その3「エッジトーンの音程」

まぁ、必ずしも科学的に考えれば上手くなるわけでもないのですが・・・
とはいえ、折角大学出たのだから、多少は科学的に考えてみます。
フルート吹きとして、最も気になるのは「音量」です。
ただ、音量アップに対するはっきりした答えがわからないので、諦めます。バンドメンバーの皆様ならびに聴衆の皆様も諦めて下さい。スミマセン・・・一生懸命やってるんですがね・・・

ただ、フルートの場合、体力や根性に関係なく、音程と音色を何とかする努力によって、音量も改善すると思われます。

というわけで・・・

フルート吹きとして、あえて言われれば気にならないでもないことの1つに「音程」があります。いや、吹き手本人もホントは凄く気になってるんだけど、「うーむ・・・(考える人)・・・」って感じなのよね。

P091218pic1さて、フルートの発音体「エッジトーン」の音程は、以下の法則があるようです。

Brown(1937)によると、「ジェット速度Uj、およびスリットからエッジまでの距離hとジェット幅dとの比(h/d)であり、これがエッジトーンの周波数fを決定する。また、エッジトーンの強さにも影響を及ぼす。エッジトーンの周波数に関して、下記の経験式(1)が存在する。」だそうです。

 f = 0.466*k*(Uj-40.0)*(d/h-0.07)  ・・・・(1)式  ※1

上の数式において、「f」は周波数(Hz)、「k」はレイノルズ数、「Uj」はジェットの速度(mm/s)、「d」はジェットの(エッジと垂直方向の)幅、「h」はスリット-エッジ間の距離(mm)です。
レイノルズ数「k」は、1, 2.3, 3.8, 5.4 のどれかです。
※1:参考文献は、上の式の d/h が 1/h で示されてます。実験で d=1mm だったからのようです。

数式苦手な方、スミマセン。簡単に説明します。

式の左辺の「f」は音程です。

奏者がコントロールできる変数は次のやつです。
「Uj」は息の速さで、息を速く、是即ち、強く吹くと音程が上がります。
「d」は口を開けている高さ(アパチャの高さ)で、是即ち、口を開け気味にすると音程が上がり、閉めると(締めると)下がる。
「h」は唇とフルートの距離、是即ち、フルートを内側に回すと音程が上がり、外側に回すと音程が下がります。
「k」は・・・後で考えます

うーむ・・・何だか実感と違います・・・
強く吹くと音程が上がるのは実感通りですが、口を締めると音程が下がるってのは逆では?これは、口を締めると息が出る断面積が小さくなり、同じ力で吹いた場合、息のスピード「Uj」が上がるためです。
「科学的でも、使えんじゃないか?」という苦情が聞こえてきますが・・・比較的現場で使えるテクニックとして、舌を使わないで響きを残して音を終える時、そっと口を緩めてやると、音が切れる一瞬の音程のぶら下がりを防げます。

次に、フルートを内側に回すと音程が上がり、外側に回すと音程が下がるってのも、逆な気がします。これは・・・後で考えます
でも一応、「フルートを内側に回すと音程が上がり」を体感する方法があります。フルートを思いっ切り内側に回して、「吹く穴」を唇で思いっ切り塞いで、そおっと吹くと、楽器を内側に回すと音程上がります。お試しあれ。

さてさて、式に数字を代入して遊んでみます。

とりあえず、「d=1mm、H=5mm」で計算してみます。この数字の現実味は・・・まぁ、こんなところでしょう。自分の唇に興味はないし、唇の詳細を測らせてくれる人も今のところいないので、定かではありませんが・・・

この式の適用範囲はマッハ0.004~0.06までが適用範囲とのことなので、適用下限のマッハ0.004の時の周波数80Hzはヘ音記号の下のE♭の音程高いぐらい、適用上限のマッハ0.06の時の周波数2万Hzは、人によっては聞こえるし人によっては超音波、ぐらいの音程です。というわけで、フルートの音域は余裕でカバーできます。

オーケストラのチューニングのA=442Hzを出すには、7.3372m/sの速さの息が必要です。これは風力4に相当し「ちょっと風が強いな」程度なので、このぐらいだったら普通の人間でも吹けるでしょう。
また、肺活量3,000cc(平均か、やや少なめ)の人だと、30秒息が持ちます。これは、実用管楽器の目安(大体30秒ぐらい息が持つはず)の一般的な設計思想とも合い、実感がある数字と言えます。

ですが、「そんなに息が持たない」ですね。
↑筆者も同感です。そして、殆どのアマチュアの本音かと。
ま、要するに下手ってことで・・・でもさ、下手だってことは、フルート吹きとして存在してるってことなのよ。上手い下手以前の問題として、活動を続けるだけで精一杯、存在することに意義がある・・・と居直る前に冷静に考えて、一概に下手とも言えないと思います。

まず、吹奏楽やソロ活動でのフルートは、結局殆どフォルテで吹くことになります。それで、フルートにかける息の量(エネルギー量)を2倍にしても、音量の感覚は倍にはなりません。すると、楽器の設計値の3倍の息の量で航続力10秒とか6倍の息の量で航続力5秒、ぐらいが相場なんじゃないでしょうかね。
それと、重要なのが気柱(楽器)の存在で、発音体は気柱に振動を与えるだけじゃなくて、気柱から振動を受けます。この、気柱の振動をバランス良く返すには、エッジトーンのみよりも多くのエネルギーが要ります。
これらの現象は、他の管楽器にもあります。特に2番目の「気柱とのバランス」は、サックスを吹いてる時の「低音だと息がなくなるのが早い」ことで実感できます。気柱が大きい方が、バランスさせるために多くのエネルギーを消費するからです。フルートで左記の実感がないのは、そもそも気柱が小さいためと、低音域を吹く時に息を緩めるためです。もちろん、フルートも、音量が同じなら高音域の方が息が持ちます。

上記の事情があるので、音楽理論以外の泣き言を言うまでもなく、現場的にしょうがないんですね。

とはいえ、20~30秒ぐらい息を持たせる奏法を身につけておくのも1つなのかもしれません。そんな音量は現場で使えないので優先順位は低いのですが、自分の楽器のポテンシャルを知るための練習としては有効かもしれません。

話を式に戻します。
オーケストラのチューニングのA=442Hzの半音上の吹奏楽のチューニングのB♭に相当する息の速さは7.7656m/sです。つまり、息を5%強めただけで半音変わってしまいます。
これまた、物凄く実感と違うのですが・・・
もちろん、「管楽器は発音体と気柱の振動のバランス」なので、気柱を伴う笛ならこんなに極端なことにはならないはずで、音程の安定とダイナミックレンジの広さを考慮して開発された近代フルートなら、そう神経質になる必要もないと思います。もちろん、こんなナーバスな発音体を使っているので、難しい楽器ではあると思います。また、フルートよりも発音体の寄与率が高い横笛だと、息使いだけでグリッサンドができるみたいです。

文中の「後で考えます」は、次回以降に考えます。

参考文献:Brown, G. , Proceedings of Physical Society, Vol.49,1937

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2009年12月16日 (水)

自由律俳句か短歌(2)

今宵の一句

「大根か コンビニおでん 深夜なり」

良い句かも。でも、俳句コンクールの選者にはわからない話ですな。


12/20推敲しました。

「大根や コンビニ夜の おでんだね」

こっちが句としては良いかも。

でも、最初の句の方が私には実感あります。
実感って、言葉じゃなかなか伝えるのが大変です。

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2009年12月13日 (日)

ミヤザワ「プレビュー-1」その2

スミマセンが非科学的です・・・諸々の事情により「科学的なフルート」は暫くお待ち下さい。

最近は、パールのF9800がフルートの主力楽器ですが、それまで使っていた、ミヤザワの「プレビュー-1」です。
P091213pic1
今週はパールちゃんの調整入院中なので、当分の間、練習はこれを使います。
このインプレッションは以前にも書いたけど、さらにマニアックに・・・買い足してみて色々わかってきたのですが・・・
昨年のインプレション
この「プレビュー-1」って、とても良く鳴ります。
なんだか、とっても身も蓋もないのだけれど・・・
モデル名の「プレビュー」の語感が、試し吹きっぽくてパソコン世代にはイマイチ感がありますが、トンでもない。立派な本番用フルートであります。

よく通る真っ直ぐな音は、他の楽器との合奏でのフルートの存在ニーズに応える感じです。
「色々と複雑な事情があって、ここはフルートじゃないとダメなのです」
という場面での強い味方なのです。

例えば、金管が殆どのバンドで、曲想の関係でどう考えても「ここはフルートでしょ」という場面や、ベースやギターやドラムと一緒の管楽器としてのフルートとか、とにかく「フルートの音が欲しい」場面で、他の楽器が鳴りまくっている中で、喉から手が出るほど欲しい「フルートの音」が出せるのです。

ただし、「こんなフルート」と言われると、ちと苦戦します。
「高級感溢れる」度が相対的に低い感じがします。でも、それは、あくまでも、フルートのモデル同士の「相対的」な比較の話です。

遭難ですね・・・

フルート同士が高級感を比べられる場面って、フルートのコンクールぐらいの話で、アマチュアの場合、楽屋の外では、まずあり得ないと思います。バンドで吹いていれば、とにかく「聞こえてナンボ」ですから。

というわけで、筆者は、買い足すまでもなく、現場に強い楽器を既に持っていたのです。
そう、複数のフルート奏者が比べ合わない限り、微妙な音色の違いって、Saxや金管の音色の差に比べれば精度が1桁も2桁も違う話なんです。

そう・・・60万のフルートを買い足すよりも、持ち替えの可能性を増やす他の楽器を買った方が良かったのかもしれません。

山野のフルートサロンに行くと、いつも思います。
フルートって高いっすね・・・週末のお遊びに、こんな金要るんだろうかね?
マジで高い、本気で高い・・・でも、車よりは安いか・・・

軽トラでもランクルでも同じ現場を走れます。どっちが速いかは現場の条件次第なんです。
ま、運転できるのは1台だけだから、ドライバーは自分の車の中の走行感です。

がんばります。

ただ、ミヤザワ君はピーキー(音色のことではない。peakyです)な楽器だと思いました。
鳴らすポイントに息を入れるとガンガン鳴りますが、ポイントを外すと鳴らなくなります。
それに比べてパールちゃんはストライクゾーンが広く、微妙なアンブシャの変化で色々な音色が出せます。

というレベル高い話は置いといて、アンブシャの変化を受け入れてくれるパールちゃんの方がSaxとの持ち替え(しかもクラシック・・・トホホ...)には強いみたいです。

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2009年12月10日 (木)

サキソホン名人戦(3)

(初手:9月2日, 2009)

(※盤面を出し直します。指す方や観戦者はここから先、こっちのURLを記録しておいて下さい。)

いや別に、サキソホンの名人になろうなんて、滅相もない・・・縁台将棋名人戦です。

S091210fig1(途中から)
19手(紺野)▲7九角 2009年11月15日 (日) 02時23分
20手(まさと)△7四歩 2009年11月17日 (火) 22時14分
21手(紺野)▲3五歩 2009年11月18日 (水) 01時53分
22手(まさと)△3五同歩 2009年11月18日 (水) 19時06分
23手(紺野)▲3五同角 2009年11月19日 (木) 21時03分
24手(まさと)△6四角 2009年11月22日 (日) 12時33分
25手(紺野)▲1八飛 2009年11月24日 (火) 00時09分
26手(まさと)△3四歩 2009年11月27日 (金) 22時52分
27手(紺野)▲6八角 2009年11月28日 (土) 01時48分
28手(まさと)△7三銀 2009年12月 6日 (日) 22時27分
29手(紺野)▲6五歩 2009年12月 8日 (火) 03時28分
30手(まさと)△5三角 2009年12月 8日 (火) 22時00分

(ここで左の図面です)

【業務連絡】
ここから先の指し手は、誰でもコメント欄に書いて下さい。3人以上になってもOKです。

(1)この対局の決着がつくまでは、同じ名前でコメントして下さい。
(2)同じ人が先手後手を入れ替わって指して構いません。

でもまぁ、同じ人が連続で指すのは野暮かと(一人二役は・・・筆者は関知しません)。ヤジのコメントも歓迎します。

一応、公開ブログですので、気になる方はペンネームをお奨めします。
この記事がブログ本体の1番上にあるとは限らないので、指す方及び野次馬の方はURLを記録しておいて下さい。

では、手のコメント(ヤジも)お願いします。

過去の棋譜です。
18手(図面)〜30手
初手~8手(図面)~18手

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2009年12月 1日 (火)

科学的なフルート その2「フルートの発音体」

まぁ、必ずしも科学的に考えれば上手くなるわけでもないのですが・・・
とはいえ、折角大学出たのだから、多少は科学的に考えてみます。

前回のおさらいです。
(1)管楽器は「発音体」と「気柱」で出来ている。
(2)管楽器が奇麗に鳴ってくれるかどうかは、発音体と気柱の相性次第である。

さて、フルートの発音体は「エッジトーン(edge tones)」と呼ばれている物理現象です。
エッジトーンの発音メカニズムはKonig(1912)及びCurle(1953)による「圧力フィードバック説」が一般的です。これは、Powell(1953)によって「ジェットがエッジに衝突して生じる擾乱(圧力変動)が上流に伝播して,励起された局所的な渦度の変動がスリットとエッジとの衝突領域間 で増幅され,周期的な擾乱が形成されてエッジトーンを生じる」と説明されています。

おぉっ、ナルホド!・・・なんちゃって・・・

たぶん、こういうことだと思います。

S091130fig1エッジトーンを発生させるのに必要なのは、左の図のような装置です。
・壁(唇)
 唇が「壁」とは失敬な! 余計なお世話である。
・尖った物体(フルートの頭部管のリッププレートの穴の、口に当てない側の角)
・束になった空気の流れ(息)

P091130fig2「尖った物体」に「束になった空気の流れ」を当て始めた瞬間、
空気の束はどっちかにずれます(図は下にずれた例です)。
すると、ずれた方の反対側の空気が薄くなって圧力が低くなります。

P091130fig3すると、今度は、圧力が低くなった側に「束になった空気の流れ」が引き寄せられます。
すると今度は、引き寄せられた反対側の圧力が低くなります。
これを一定周期で繰り返せば、「尖った物体」の先端に「波」ができます。
「空気の波」は、これすなわち「音」であります。

P091130fig4こうして出来た「波」は、空気の束を伝わって戻って行きます。

P091130fig5ところが、戻った先には「壁」があるので、「壁」に跳ね返されて出身地に戻って行きます。

P091130fig6こうして「波」が再び「尖った物体」の先端にが戻った時、
そこはまさに、新たな「波」が作られている現場です。
戻った「波」は、新たに作られた「波」と重なって増幅されます。
これを繰り返して「波」はどんどん強くなって行き、
人間の耳にも聞こえるような「音」になります。
この過程がマッハのスピードで起こり、マッハのスピードの間に定常状態に鳴って一定の音程を出すようになります。

これがフルートの音源です。
あたかも、唇の隙間が軸になって「フルートの頭部管のリッププレートの穴の口に当てない側の角」が先端になって振動する、「空気のリード」がフルートのリッププレートの上に乗っている感じで、フルートは「エアリード楽器」と呼ばれています。
この「エアリード」って実に優れ物でして・・・「空気」ですから、気柱の振動を受け止めて返すしなやかさはピカイチだし、そして、この「エッジトーン」は、Sax(ケインのリード)や金管楽器(唇)といった、発音体の「ボエー!」と違って、気柱がなくても「発音体自身が音程を持っている」のが特徴で、小さな気柱を鳴らせるパワーを持つと同時に、フルートの澄んだ音の所以でもあります。

(追記)
P091130pic7
吹けない方へ・・・フルートは、管の中に息の全部を吹き込んでも鳴りません。
「フルートの頭部管のリッププレートの穴の口に当てない側の角」を狙って下さい。そうです。息の半分はフルートの外に捨てます。これで音が出るはずです。

(参考文献)
Konig, W. , Phys Z 13, p.1053, 1912
Curle, N. , Proceedings of Royal Society of London, A216, 1953
Powell, A. , Acustica, 3, 1953

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2009年11月29日 (日)

科学的なフルート その1「管楽器で音が出る原理」

まぁ、必ずしも科学的に考えれば上手くなるわけでもないのですが・・・

とはいえ、折角大学出たのだから、多少は科学的に考えてみます。
(授業料300万は金のフルートが買えます・・・ドラゴンの年が1年ありましたがね・・・)

ぅおっほん!そもそも、私の考えでは、フルートとは・・・
でもその前に、管楽器の音が出る原理です。

P091129pic1
管楽器は、発音体(リード)と気柱(管体)でできてます。
それで、

(1)奏者が吹いて発音体(リードや唇)に汚い音(色々な周波数(音程)の音が混在した音)を発生させます。
(2)気柱(楽器)が噪音の中から自分の固有振動数に合った周波数の音(楽音)に共振します。
【重要】この振動を発音体が受け、息のエネルギーを使って気柱に固有振動数(に近い)振動を返します。
(3)以下同文・・・で、発音体と気柱の振動が釣り合って特定の周波数の音を大音量で発している状態が、管楽器が鳴っている状態です。

高校〜大学低学年レベルの話で、簡単そうですが、微妙なバランスで成り立っている世界であります。

(1)関連
 発音体を鳴らす技術がない奏者は、世間一般で「吹けない」と呼ばれています。

(2)関連
 発音体の音は「ボエー」で良いのですが、必ず気柱の固有振動数と同じ周波数の音を含んでいる必要があります。
 さらに重要なのは、気柱からの振動を発音体が気柱に返せないと管楽器の音にならないことです。
 例えば、歌や口笛でフルートを吹いても、大きな音にはなりません。これらは、音程が合えば気柱を共振させられますが、気柱からの振動を受け止めて返せないのです。色々な周波数の音を出すしなやかさと、気柱の振動を返す強さが必要なのです。
 では、返せそうな発音体として、フルートの「エアリード(エッジトーン)」を金管楽器の「リップリード」で代用する「トランペットアンブシュール(Trumpet embouchure)」という現代奏法がありますが、これも楽器は鳴るけど音量が出ません。気柱の大きさに対して発音体が弱過ぎです。
 それなら、サックスのマウスピースをフルートに付けると・・・フルートはイマイチ鳴ってくれず今度はリードの「ボエー」が虚ろに響きます。サックスのリードだと、フルートの管体じゃ小さすぎるのです。
 あ、フルートの頭部管だけで吹いた時も同じ現象になり、イマイチな音しか出ません。
 ついでに、民族楽器のエスニックさは、この辺の不完全さから出るのだと思います。例えば、バグパイプはリードに比べて個々の気柱が小さ過ぎです。もちろん、悪いわけじゃありません。民族楽器には独特の深みや香りがあります。私はこれ好きです。
 あとは奏者の腕前ですな・・・下手なサックス奏者はバグパイプに似た音がします。気柱を鳴らし切れずに、「ボエー」の余った音がノイズになっている状態です。

 というわけで、管楽器は、発音体と気柱のバランスが命です。なので、木管奏者はリード選びに余念がなく、金管奏者は唇選びに余念がない・・・
 発音体が大きく気柱が小さい木管楽器は、発音体の力と気柱の制御で吹く感じ。すると、ポテンシャルが高いリードをひたすら探し続ける一方、高精度(高額)な楽器が必要、ということか。
 対して、発音体が小さく気柱が大きい金管楽器は、発音体の制御で気柱に力を与える感じ。すると、発音体に神経が通っている方が良く、気柱は精度よりも発音体のエネルギーを吸収しないで跳ね返してくれるブラスやカルシウムが良いのでしょう。カルシウムはホラ貝のことです。

(3)関連
 最も重要なのは、「振動数(音程)は気柱の長さだけで決まるのではなく、発音体と気柱の折り合いがついた振動数」ということです。発音体の音程が低ければ気柱も低い方に付き合うし、逆もまた然りです。発音体と気柱が釣り合った状態(大音量)を実現したままで音程を微妙に調節できる管楽器の魅力です。

なんちゃって・・・これが難物だったりして・・・音程合わない・・・

次:その2「フルートの発音体」へ。

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2009年11月25日 (水)

浦和の市寿司

(取材日:11月21日, 2009)

やはり、江戸と言えば寿司でしょう。

G091125pic1
浦和に住んでいた頃に行きつけにしていた「市寿司」さんです。

場所:「埼玉県さいたま市浦和区岸町6-4-14」
電話:048-824-1960

価格は、テキトーにビール頼んで酒頼んで刺身頼んで寿司頼んで3,000円〜5,000円ぐらいです。
ネタは、価格なりです。

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その仕事は、目にも止まらぬ早業である。ただし、客が酒を飲んだ場合に限る・・・握りは5,6年前の当時よりも上手くなってるかも。
写真撮影とシャブログへの掲載を頼まれた常連さんの背後に自分が写るという、身のこなしも鮮やかだ。
そして、製薬会社の営業マンの経歴を持つ店主の、サラリーマンの心を鷲掴みにする語り口は、江戸前のカウンター寿司屋の真骨頂である。

ついでに、江戸と言えば縁台将棋でしょう。
店内には将棋の駒があります。

G091125pic4
おぉっ、いきなり相振り飛車とは本格的な・・・でも何故か後手の飛車の後ろに歩が・・・どうやってこんな局面になったんだか???
うーむ、これは、強い方が勝つ形勢だ。

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そこに強敵が出現。どうやら、将棋には自信があるらしく、彼が語るには「将棋で大切なのは地震だ」とのこと。そして、縁台将棋らしい戦いが始まった。
うーむ、これは、強い方が勝つ形勢だ。

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さらにもう1局は、雁木対矢倉の(囲いだけ)本格的な戦いになった。
・・・しかし、なんでこんなところに角を打ったのかね?両取りじゃないのは気のせいか???
あんまり関係ないところで形勢は二転三転・・・これが縁台将棋の魅力です。

それで、一番強いのは、どうやら店主らしい。
後で、「そこは攻めると思ったんだけどね」とか「王手飛車取りがあったのに」とか解説してくれます。できれば先に言ってほしいのだけど、その通り指して勝てるかどうかは別のような気もしますがね。

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2009年11月15日 (日)

釣り(11月14日, 2009):宇和海海戦(敗北)

昨日、愛媛のヤミモトウソハチ元帥から電報が入った(モールス信号(日本語)です)。

「・− ・−・・ −・ −−−・− ・・− ・−・・・ ・・− −・−−− ・−・−・ −・・−・ ・・−・・ − (イカタスウオウエンモトム)」
訳:

しかも、1人80匹釣れるとの情報を得て、我が高知釣り部隊の精鋭3名は総攻撃を決意した。

ところがそこに、次の一報が入った。

「・−・・ ・− −・−・・  ・・− −・− −・−−・ −−・−・ ・・−・  ・・− −−・−・ −・−・− −−− −・ −−・−・ (カイキョウワルシチュウシサレタシ)」

一瞬迷ったが、「戦いは巧遅より拙速を重んじる」である。
そして、戦いは「判断→決断→断行」なのである。
というわけで、現場に急行することにした。

でも、一番難しいのは「調査・分析」なんですがね・・・「判断→決断→断行」にいくら優れていても、自分で状況把握が出来ないとダメなんです(味方からも正確な情報は得られないと考えた方が良いです)。筆者はどうなんだろうか?

F091115pic1
0620(時刻のことです。6時20分ってことです)
確かに風はあるが、内湾は凪いでいて、出撃できないほどではない。しかも、貸船店は客で満員だ。
「大丈夫なんじゃなかろうか???」
というわけで、海に出てみた。
もちろん、無風ではないので沖合に出ることはできない。この海域では、USAと異なり、湾内にも大物がわんさかいるらしいのだ。

0650
F091115pic2
頃合い良し、海峡良し。
操縦士のI少尉は伝声管に向かって叫んだ。
「エギ戦用意」

この海域では、鯛の養殖場が多数あり、その陰に烏賊が付いている。それを如何にゲットするかが勝負の分かれ目だ。船は養殖筏にロープで結び、筏周辺にキャストする。
しかも、リアス式海岸は急深で、岸が目と鼻の先にあるのに、水深が20〜30mあったりする。そのカケアガリを狙うのだ!

理屈はともかく、それで・・・
確かに、湾内でもそこそこ・・・というか、土佐湾に比べれば感動的なほど釣れます。
しかも、岸近くの浅いところに大物も入って来ている。信じられない。
まずは、ヤミモトウソハチ元帥が小型を拿捕、続いて「本能の小物釣り師」紺野少尉も中型を捕獲した。そして、I少尉によるキロアップの撃沈も!さすがは「高知の海を知り尽くす男」である。渓流メインで海戦が苦手な「フィッシュイーター」W大尉は、やや苦戦といったところ。

0950
「なんだ、釣れるじゃん」
1人80匹とは行かないけど、8匹なら余裕です。

というわけで、更なる大物にチャレンジすべく、外海へ、よーそろー。

ところが・・・・

F091115pic3ギャーッす!
これのどこが「よーそろー」なんだろうか・・・とにかく波、波、波・・・
烏賊を拿捕どころか、このままでは、こっちが撃沈である。

1230
這々の体で内湾に逃げ帰り、内湾まで強風が回り込んで来て苦戦する中、最後のお願いでW大尉が小型ながら3匹をラッシュしたところで、ギブアップである。

天気予報は正しかった。気象庁に逆らった我々が馬鹿だった・・・・

F091115pic4
○本日の釣果(7:00~12:30):アオリイカ(目測1kg弱ぐらい)×1、アオリイカ(小型)×3

以上が筆者の釣果です。全員合わせると20強ぐらいだと思います。
土佐組の判断が甘く、苦戦を強いられたけど、それでも高知の海よりはよっぽど釣れます。
ヤミモトウソハチ元帥、有り難うございます。

F091115pic5
ヒットエギです。烏賊がつつきまくるので、ボコボコにされてます。
で・・・エギングも慣れて来て、アタリがわかるようになって「フィーッシュ!」と合わせると・・・かえって掛からないような気がしました。アタリがあったら、「フィーッシュ!」の前にしっかり喰わせて、掛かりは浅いかもしれないけど、向こう合わせを期待しながら騙し騙し引き寄せた方が確率が高いのかも。

F091115pic6海戦は敗北したけど、海鮮はゲットです。
これは、清の始皇帝がこよなく愛したと伝えられているアオリイカのミミの刺身です。
中国の宮廷料理の集大成とも言われている万韓全席の必須品目の1つにも数えられています(民名書房刊「中華海鮮大全」より)。

烏賊のミミをエンペラと呼びます。皇帝は「エンペラー」ですね。
エンペラ、エンペラ、エンペラ、エンペラー・・・・(廃忘)

ちなみに、ワサビよりも生姜が合います。

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サキソホン名人戦(2)

(初手:9月2日, 2009)

(※盤面を出し直します。指す方や観戦者はここから先、こっちのURLを記録しておいて下さい。)
そして、次の盤面が出来たので、次のページに手をコメントして下さい。


いや別に、サキソホンの名人になろうなんて、滅相もない・・・縁台将棋名人戦です。

S091113pic1(途中から)
9手(紺野)▲7八金 2009年10月22日 (木) 01時01分
10手(まさと)△4二銀 2009年10月25日 (日) 21時47分
11手(紺野)▲5八金 2009年10月26日 (月) 00時07分
12手(まさと)△3三銀 2009年10月28日 (水) 19時55分
13手(紺野)▲4八銀 2009年10月29日 (木) 01時43分
14手(まさと)△4四歩 2009年11月 6日 (金) 18時20分
15手(紺野)▲5六歩 2009年11月 7日 (土) 20時27分
16手(まさと)△5四歩 2009年11月13日 (金) 18時50分
17手(紺野)▲3六歩 2009年11月13日 (金) 23時19分
18手(まさと)△3一角 2009年11月14日 (土) 13時04分
(ここで左の図面です)

【業務連絡】
ここから先の指し手は、誰でもコメント欄に書いて下さい。2人で指すと言うより、適当に横槍入れて、強い人が「手をコメントしようとしたら、形勢不利な方の手番だ???」ネタを目指しています。
サキソホン吹けなくてもOKです。ペンネームをできる楽器名にするとか、最初に指す時にできる楽器を書いてくれたら粋かねぇ?楽器以外の趣味も歓迎です。

ローカルルールです。
(1)この対局の決着がつくまでは、同じ名前でコメントして下さい。
(2)同じ人が先手後手を入れ替わって指して構いません。

でもまぁ、同じ人が連続で指すのは野暮かと(一人二役は・・・筆者は関知しません)。
ヤジのコメントも歓迎します。粋なやつを頼みます。

一応、公開ブログですので、気になる方はペンネームをお奨めします。
この記事がブログ本体の1番上にあるとは限らないので、指す方はURLを記録しておいて下さい。

では、手のコメント(ヤジも)お願いします。

過去の棋譜です。
初手〜8手(図面)〜18手

次の盤面が出来たので、次のページに手をコメントして下さい。

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2009年11月13日 (金)

佐倉先生

筆者の恩師、佐倉保夫教授が先日逝去されました。
ご冥福をお祈りします。ホントに、マジで・・・

最近は完全にご無沙汰していたのですが、それでも何だか、親族や友人や同僚と死別したときみたいな、いや、ひょっとしてそれ以上に、心のどこかにぽっかり穴が空いたような感じです。

佐倉語録です。
全部が正しいとはとても思えないですがね・・・と、師弟関係を離れた今になって、そのうち言おうと思っていたのですが・・・

その1

「地下水に、不圧も被圧もないんですよ」


これは、たぶん、正しいと思います。

そして、普遍性を持っていると思います。
肝は「境界を作って分類しなくても、事物を知ることができる」ってことです。

これ、使えます。
例えば、「音楽に、ジャズもクラシックもない」前提に立てば、自由自在なアドリブが可能になります。コツは、演奏中に「音楽に、ジャズもクラシックもない」という定理にこだわらないことです・・・もちろん、「こだわらないことにこだわらない」ことも肝心でして・・・以下、アポリア。

でも、使えません。
地下水の場合、水が通りやすい「帯水層」と「不透水層(または難透水層)」に分けて考えますが、実は透水係数などが違うだけで、土の中に水があるということで、地下水はその中を流れるということ。これ、凄く正しいと思います。

ですが、使えないんですよね・・・マジで・・・

まず、コンピューターがないと計算できない。地下水が沢山欲しかった終戦直後や高度成長期にはコンピューターなかったです。
仮にコンピューターで計算するにしても結局、地質を分類して透水係数を使い分けますから、何のことはない。
そうやって計算して結果を発言しても、「要するにそれは『何』なんだ?」と聞かれると、結局は言葉で答えることになる。少なくとも「コンピューターで計算した結果」さらに突っ込まれたら「あれがこうでこれがああで・・・」さらには「計算の結果、○○層が有望な地下水脈で・・・」あれれ、元に戻った???

別な例
先公:チャイムが鳴るまでに席に座りなさい。
ヤンキー:チャイムは鳴り終わる時ですか?
先公:そうです。
ヤンキー:残響は?
先公:スピーカーの出力が止まった時です。
ヤンキー:部屋に残っている残響は?
先公:認めません。
ヤンキー:手が机に接触していればセーフですか?
先公:ダメです。
ヤンキー:お尻がイスに付いていればということですね?
先公:そうです。
ヤンキー:尻の片方じゃダメですか?
先公:・・・認めます・・・
ヤンキー:着席とは、ズボンの繊維が接触したとき?それとも筋肉に過重が掛かったとき?
先公:・・・・・・ズボンで可です・・・・・
ヤンキー:イスとズボンの間に放電が発生した瞬間は?
先公:・・・・・・・・・ダメです・・・・・・・・・
ヤンキー:私の電荷がマイナスだった場合もですか?私の尻の自由電子が着席しているのですが???
先公:・・・・・・・・・・・・ダメです。離れた電子は貴方ではありません。
ヤンキー:わかりました。私の科学力ではこれ以上反論できません。
ヤンキー:ところで、失った電子を弁償してもらえますか?
ヤンキー:高かったんですよ。このボンタン。
先公:イスに座った時に自由電子は得ているはずです。
ヤンキー:でも、違うやつだよね。さっき放電した電子を戻してもらわないととダメなんだよね。
ヤンキー:俺はボンタンだけはこだわってんだから。
ヤンキー:手が先で良かったら、ゆっくりさわってんだがら、この放電もないんだがら、どう責任とるんだが。いいどがわるいどが勝手にルール作っておいて違反だっつったってわがんねばい。俺の電子返せっこら!いっしゃなんだよっこら!テッテッテー!

その時、教師とヤンキーの間に火花が走った!
さて、電子戦の顛末は???乞うご期待!!
ーつづかないー

ま、上記を自分の専門分野で考えてみて、面白いと思った方はプロですね。
筆者は・・・編曲も本業も微妙かな???仕事遅くてスミマセン。
それより「佐倉先生、私をどうこう言う前に、貴方も口下手だと思いますよ!」

仮に、それができた人間がいたとして、それを、何らかのコミュニケーション手段で他人と共有できるか?これが、人類の次の課題なんでしょうね。
その解決案の1つが宗教なんだと思います。言語や偶像のツールを使って何とかしたいという・・・

※イデオロギーや搾取を目的とする宗教は別です。

他の語録です。

「結婚は生物学的なものである」
「アイツにはアテ馬が必要だ」
「『○○(都市名)には美人がいないよね』と言ったら、相手から『そんなことはない!』と言われた」

「元を取っても払うんだよね(焼き肉食べ放題にて)」

「(配分法で等高線図を書いて来た筆者に対して)全部客観じゃダメなんだよ。」
「面白いと思わないと上手く行かない」
「丁寧な仕事が必要だ。お前は手抜きだ!」
「お前は几帳面じゃないよね。僕に似て・・・」
「アイツも努力が足りないんだよな」
「(筆者の仕事に対して)上手く行ったんだなー」
「(相談しに行った筆者の資料を見て)うーむ、これだけで凄い仕事だね・・・」
「やらないよりはマシかな」

「貴方は、長く付き合うと良い人だってわかるんだけどね・・・」

「年齢は関係ないんですよ」
「人生の途中で方向転換する人って、物凄い意志の強さの持ち主なんだろうな」
「(学生に対して)これから先は、今のポテンシャルの惰性で生きていくことになるんです」

「この相手にはこう、ほかの相手にはこう、という、言い方を変えるのは良くない。常に一貫した自分の考えを発言するべきだ」

その通りです。でも、難しいことです。
一生懸命やってるんだけど・・・難しいことです。
それでも、そうするべきなんだろうね。
何となく答えは見えかけてます。就職活動を間接的に手伝ってくれた先生の期待に沿わないんだけどね・・・ある意味、隠れた方向転換かな。真の理系になります。

先公「お墓を作るなら、地下水涵養域がいいな」
筆者「いや、いっそのこと、地下水面の下に眠っては如何?」

さようなら、と言っていいのかどうかは、シミュレーションでは無理みたいです。
高知まで流されたことは、とっても高い授業料払ったのかもしれないし、助け舟に乗らなかったのかもしれません。

お墓参りに行くこともないかと思いますが、ご冥福を祈る前に、幽霊でいいから現場に来て下さい。

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